今付き合ってる彼女とは同じ趣味がきっかけで付き合い始めたのだが、性格ははっきりって正反対。
考え方や価値観も結構違う。
似たもの同士のカップルの方が長続きすると聞いたのだけど、自分たちは長続きするのだろうか?
と、2人の将来が心配なあなたの悩みです。
似たもの同士の方が最初は付き合いやすい
付き合い始めてしばらくは、同じ考え方・価値観・感覚や同じ趣味など似たもの同士の方が付き合いやすいものです。
人の心理として、お互いの関係を深めていくため『価値観の類似性』に重点が置かれるためです。
二人の間で意見が一致しやすく、その結果お互いに自分を承認してもらえる相手となるので、一緒にいたいと言う欲求が生まれます。
また相手がどう考えているのかなんとなくわかるので、ケンカをした場合でも仲直りするためにどうすればいいかわかりやすいのです。
ただ、付き合いが長くなってくると似たもの同士はうまくいかなくなることも増えてきます。
特に結婚生活を送っていくことまでを考えると、似た者同士のカップルはむしろマイナスの面もあるのです。
似た者同士のカップルのマイナス面
自分に似たタイプがもう1人いたとしても、単純な行動力は2倍になるかもしれませんが、考え方の広がりや問題解決能力はあまり高まりません。
例えば2人の考え方が似ているならば、結局考えることが近いので自分にない発想を相手から得ることは難しいです。
何かトラブルが起きたときに2人で解決方法を考えてもあまり考えが広がらないので効果的な解決方法が見つけられないかもしれません。
あるいは、得意なことや不得意なことが似ている2人だと、苦手なことは2人とも苦手なのでたとえ2人で寄り添ってやっても、なかなか上手くいかないわけです。
大雑把な性格の2人が一緒になっても結局やることは雑なので、2人でやってもキッチリとはいかないですし、逆に無用なトラブルを起こしてしまうかもしれません。
ここで重要なのは、2人で物事に取り組んだのに上手くいかない、という点です。
1人でやった結果ならば『自分の責任』と諦められることも、2人でやったのにそれに伴った結果が得られなければ、相手にも責任を求めるようになります。
その結果、相手に対して不満や頼りなさを感じてしまうのです。
これは「自分のことは棚に上げて」ではあるのですが、2人でやることに対する期待感が、うまくいかないときにはネガティブに表れるのです。
実際ある調査によると、結婚12年を越えるとパートナーとの性格の共通点を不満に感じることが顕著になるようになるそうです。
もう一つのマイナス面として『近親憎悪』の問題が起こりやすいことがあります。
近親憎悪というのは、自分と似ている人に対して憎しみを持ってしまうことです。
単純に似ているのではなく、『自分でも直視したくないほど嫌いな自分のイヤな部分』が似ている人に対して強い嫌悪感を持ってしまうのです。
自分のイヤな部分を鏡で見せられてるように感じてしまい、これが憎悪という反応として表れてしまうのです。
似たもの同士のカップルと言うのは、良い面ばかりではなく悪い面も似ていることが多いでしょう。
そのためパートナーのことを知れば知るほど、近親憎悪が生まれる可能性も高いのです。
心理学的に理想のカップルとは
心理学的に理想のカップルと言うのは、お互いに相手に求めることが違う方がいいのです。
例えば、「リードしたい男性とリードされたい女性」、「大雑把な男性と几帳面な女性」と言う感じです。
相手に求めることが異なることで、お互いに補い合うことになり、2人の関係を長く続けることにつながります。特に夫婦になればこの傾向が顕著になります。
付き合い始めた頃は『価値観の類似性』に重点を置いていましたが、付き合いが長くなり親密になると一緒に生活をしていけることを重要視するようになります。
お互いの役割分担をしながら一緒に暮らしていけること、一緒に物事を進めていけることをパートナーに求めるのです。
お互いの得意分野が違えば、守備範囲も広がって出来ることが幅広くなりますし、問題解決能力も相乗効果的に高まります。
片方が不得意なことでも、もう一方がカバーできるわけです。
これが2人でいる意味を見出すことになり、長続きすることにつながるのです。
ですので心理学的には、似たもの同士カップルよりも凸凹カップルの方が長続きする可能性は高いと言えるでしょう。
さいごに
このように心理学的には、似た者同士カップルよりも凸凹カップルの方が長続きする可能性が高いことになりますが、心理学というのはあくまで統計的な結果から導き出されているものです。
統計を分析した結果、似た者同士よりも凸凹カップルの方が長続きしているという結果から、『2人の得意分野が違う方が、お互いの欠点や苦手な部分を補完し合えるから長続きしやすい』という理由が後付けされたに過ぎません。
そしてこの理由に従うならば、『お互いに補完し合える』ことが重要であり、「単に性格が正反対なら長続きする」という訳でもありません。
結局のところは、2人の関係を続けていきたいと考えて、そのための努力をしていくことが重要なのです。
いくらお互いが補完し合える組み合わせだったとしても、双方に2人の関係を続けていこうという気持ちがなければ続かないでしょう。
似た者同士かどうか、というのも2人の関係が続くかどうかの一つの要因ではありますが、それが決定打になるわけでもありませんから、変にこだわることもないと思います。
それよりも、パートナーのことを大事に想い、尊敬しながら、2人の関係が続くように努力していくことが大切なのではないでしょうか。