最近気になっている人がいる。普通に楽しく話ができるし、会話も弾むし……、でも今はそれ以上でもそれ以下でもない感じ。
そんなあの人ともっと仲良くなって、付き合えるようになったら嬉しいんだけど……。
でも今のままだとこれ以上2人の仲は進展しそうな予感がしない。
あの人ともっともっと接近したいんだけど、どうすればいいのかな?
そんなあなたの悩みです。
【目次】
人を好意を持つメカニズム
あなたは気になるあの人から恋愛的に「好き」になって欲しいと思っていると思いますが、恋愛的な「好き」の前に、まずどういうことで人が人に好意を持つかについて説明したいと思います。
まず人が人を好きになる、好意を持つにはどういう要因があるのでしょう?
単純接触の原理
まずは『単純接触の原理』といって、人はよく顔を合わせる人ほど好意を持つという原理があります。
例えば毎朝電車で同じ人を見かけると、つい気になっちゃいませんか?
しかもどちらかと言うと好意的な感じで……(明らかにネガティブな印象がある人でなければ、ではありますが)。
電車で見かける知らない人でもそうなのですから、学校とか職場とかで頻繁に顔を合わせる人にはより好意を持つようになります。
とは言え、毎日顔を合わせていればドンドン好意も増えていくかというとそんなことはなく、回数を重ねていくと効果は頭打ちになっていきます。
10回を過ぎると効果はだんだん弱くなっていくと言われています。
『個人的な特性』が好みに合致する
人は自分の好みと合致した人に好意を持ちます。
例えばルックスはしょうゆ顔が好み、仕事ができる人はカッコイイ、優しい人がタイプ、というように外見とか性格などの『個人的な特性』が自分の好みと合致する人に好意を持つ傾向が高くなります。
この『個人的な特性』は、人を好きになる要因として非常に重要度が高いものです。
好みな相手のことは興味を持ちますし、好意的な感覚で受け入れることが多いです。
ただし多くの場合は、これだけでその人を好きになってしまうわけでもありません。
あなたも「見た目さえタイプなら誰でもいい!」とはならないですよね。
ただ、あまりに理想にドンピシャな人が目の前に現れるた場合、『一目惚れ』することもありますけどね。
類似性
人は自分と似た人に対して無意識に好感を持ちます。
同じ趣味を持っていたり、同じアーティストが好きだったり、考え方や価値観が似ていたり、同じ会社だったり、というように自分と同じと思えるところがあると好意を持つのです。
「同じ血液型」でさえ効果があるくらいです。
これは、相手に自分と同じところや似ているところがあると、共通の考え・話題があるので話したりする際の心理的負担が大きく減るためです。
さらに(共通しているところに関して)相手の行動が予想しやすい、共感を得やすいなど相手をポジティブに感じられるのです。
その上、意気投合して話しが盛り上がれば自分の承認欲も満たされるので、自分の承認欲を満たしてくれる相手にはより一層の好意を持つようになり、一緒に居たいと思うようになります。
この『類似性』は人の好き嫌いにとても大きく影響するもので、場合によっては上で説明した『個人的な特性』よりもずっと大きく影響することもあるんです。
好意の返報性
人は人から好かれると、自分もその人に好意を持つようになっていきます。
これを『好意の返報性』と言って、人に好意を持たれると、その好意をお返ししたくなるです。
ここでいう相手からの好意というのは、「好き」と言われることだけではなくて、褒められる、親切にされるなどの好意的な行動全般を指します。
人間の脳は人から好意を受けたとき、受けっぱなしだとバランスが悪く感じてしまうので、バランスを取るために相手にも好意を返そうとするのです。
ただし注意点として、あまりにも一方的に好意を受けすぎる状況になると、脳はバランスをとるために大きな好意を返さないといけないと感じてしまいます。
これが心理的な負担となってしまい、好意を感じていたのに、逆に「拒絶したい」という感情も出てきてしまうこともあるのです。
あなたの周りにも「あの人、いろいろと親切でいい人なんだけどちょっとウザいんだよな……」という人がいると思いますが、これはあなたの脳の中でこういう状態になっているんです。
ですから意中のあの人にウザいと思われないように、好意の押し売りには気をつけないといけません。
後光効果
相手の肩書や環境によって、そのことだけでその人を好きになることがあります。
例えば社長の御曹司だとか、弁護士さんやお医者さんとか、グループの中のリーダーであるとか、そういったところに強く惹かれてしまうのです。
その肩書がその他のネガティブなポイントを覆い隠してしまうところから『後光効果』と呼ばれています。
例えば初めて会った時、外見の印象が「この人、歯並びが悪いからちょっと……」と思っていたとしても、その後職業が医者だとわかったら歯並びのことはまったく気にならなくなった、という感じです。
このとき、『医者が相手なら歯並びが悪くても我慢しよう』と打算的に考えたのではなく、『後光効果』で無意識的に歯並びのことが気にならなくなったのです。
帰属錯誤
いわゆる吊り橋効果と言われるものです。
吊り橋の上が怖くてドキドキしているのを、一緒に居た異性に対してときめいているのだと思ってその人のことを好きになってしまう、というものです。
「怖い」などの生理的な反応でドキドキしているのを正確に判断できずに別の理由でドキドキしていると錯覚してしまうわけです。
ただし怖そうな場所に連れていけばいつでも吊り橋効果を狙えるかというと、そういう訳でもありません。
ドキドキしている理由が、怖さを感じているせいだとわかってしまえばそれ以上の錯覚はありません。
つまり、「明らかに怖いとわかる場所」では意味が無いのです。
ちなみに、吊り橋効果は一時的なものなので、急接近するキッカケにはいいのですが、吊り橋効果だけで上手くいくものではありません。
あくまで接近するためのきっかけとして使って、その後ちゃんと好きになってもらうように努力が必要です。
また、人間は不安感や恐怖を感じると『誰かと一緒にいたい』という欲求(親和欲求)も生まれます。
暗闇の中にいるときなどに感じますが、災害のような強烈な恐怖を感じた時には、特に強く親和欲求が生まれるものです。
親和欲求が働いていると、一緒にいてくれる誰かを求めるために、普段よりも恋に落ちやすくなります。
恋愛感情として好きになってもらうためには……?
ここまで人に好意を持ってもらうための要因について代表的なものを説明してきました。
ここで説明したことを意識すれば、気になるあの人により好意を持ってもらえるようになると思います。
でも、目的はその先の恋愛感情として「好き」になってもらうことですよね。
恋愛感情として「好き」になってもらうということは、『この人とずっと一緒にいたい、いつも寄り添っていたい』という、あなたを特別な人として意識して、あなたに特別な感情を持ってもらうことですよね?
もしかしたら、ここまで説明してきたこと実践するだけであなたに強い好意を持ってくれて、あなたを特別な人と意識してくれるかもしれません。
あなたが、実はあの人の好きなタイプに近ければ、積極的に好意を持ってもらうだけでも、あなたのことを意識してくれるようになるでしょう。
そうなれば、あなたを「好き」になるのも時間の問題です。
しかしそうではない場合、単に好意を積み重ねてもあなたは仲のいい友人のひとりのままです。
ここから抜け出してあの人を振り向けせるには、もうひと押しが必要になります。
それでは、もうひと押しするためのコツやテクニックについて説明したいと思いますが、ちょっと長くなりましたので別記事で説明しますね。