私はこれまで辛いことがあっても人に相談することなく生きてきました。
辛い気持ちとか悩みを話して共感してもらうとか解決方法を一緒に考えてもらうとかしたことがないのです。
相談したことがないのは、自分の弱い部分を人にさらけ出すことができないからです。
今まで築いてきた自分を失うのが怖い、弱いと思われたくないと言う思いが強いのです。
でも今仕事がうまくいかずとても辛くて心が崩壊しそうなほど苦しいです。
もう自分だけではどうにもすることができないと思っている一方で、それでも誰かに話したり相談するのは嫌だと思っています。
ただ自分はこのまま誰にも心の内をさらけ出す事なく一生終えるのかと思うと、それはそれで複雑な気持ちになります。
私は一体どうすれば良いのでしょう?そもそも私のように誰にも相談できないのは普通なのでしょうか?
普通でないのなら、どうすれば人に相談出来るようになるのでしょうか?
という苦しい悩みに対するわたしなりの答えです。
【目次】
人間は協調して親密な関係を作って生きていくもの
人間と言うのは本来、独りで何とかできるほど強い生き物ではありません。
他の人と強調しながら親密な関係を作って生きていくようにできているのです。
ですから、困ったときにはお互いに助け合ったり、どうしたらいいか相談したりするのは生きていくのに当たり前ことなのです。
しかしあなたのように人に相談したり頼ったりすることができない人もいます。
これは、人間不信であったり、心が傷つきやすかったり、あるいはプライドが高い、などを心に抱えていて人に心を開いて対等な人間関係を築けないのです。
対等な人間関係を築くことができないので、安心して人に自分をさらけ出すことができません。
また相談することで、その相手に迷惑をかけてしまうことを恐れています。
迷惑をかけてしまうことによって、『自分がダメなやつだと思われてしまう』と考えてしまうからです。
あなたもきっと人に迷惑をかけたくないと思っていると思いますし、逆に人から迷惑をかけられるのも嫌だと思ってのではないでしょうか?
でも対等な人間関係の間柄なら、人に甘える、人に頼る、人に迷惑をかけるのは決して悪いことではないのです。
もちろん程度問題ではあり、何でもかんでも人を頼っていいわけではありませんが、対等な人間関係を築けている相手となら、持ちつ持たれつで相手を頼ったり迷惑をかけたりできるのです。
こういう関係を続けていくことで、相手との関係をより深くしていけるのです。
しかし、このような対等な人間関係の作り方がわからず、また自分の弱みを見せたり自分をさらけ出す勇気も持てないと、表面的な人間関係しか作れません。
あなたにも友人と呼べる人はたくさんいると思いますが、安心して自分をさらけ出せる、迷惑をかけられるほど親密な友人は作れていないのではないでしょうか?
幼い頃の親や周囲からの関わりが今の人間関係の作り方の土台になっている
対等な人間関係を作るため、親密な関係を作るための土台というのは、幼い頃に人とどう関わってきたかが大きく関係しています。
幼い時に人を信頼することを覚えなければ、成長してからも人を信頼することができません。
そうなると対等な人間関係を作ることもできないのです。
具体的には、
- どのくらいスキンシップをしてもらったか?
- どのくらい無条件に愛してもらったか?
- どのくらい認めてもらったか?
- どのくらい褒めてもらったか?
- どのくらい話を聞いてもらったか?
などが影響すると言われています。これらが希薄だった場合、人と距離を近づけることができず、人を信頼できない、人と親密になれないのです。
人を信頼できないから、心を開けず弱みを見せられない、迷惑をかけても大丈夫と思えないのです。
「オキシトシン」を上手く分泌できる人は人と親密な関係を築ける
「オキシトシン」というホルモンあります。
テレビなどでも話題になっていますが、この「オキシトシン」ホルモンが分泌されると癒しを感じ幸福感を得られるホルモンなのです。
オキシトシンは恋人とスキンシップをするなど好意を持っている相手とポジティブに関わることで分泌されます。
ポジティブに人と関わることでオキシトシンが分泌され幸福感を得られるので、より人と関わりたいと思うのです。
また、オキシトシンは、接している相手への親近感を抱かせる作用があるため、より親密になりたいと思わせるのです。
このようにオキシトシンをめぐって好循環が生まれるので、良い人間関係を構築していけるのです。
しかし他者とうまく関われない人は、オキシトシンが分泌されにくくオキシトシンによる幸福感を得られませんし、
それだけではなく、自己肯定ができなかったり精神的に不安定になったりします。
このためオキシトシンの好循環も生まれず良い人間関係を築くことがうまくできないのです。
オキシトシンは好感を抱く相手との交流(食事やおしゃべり、スポーツを一緒にするなど)でも分泌されます。
その他、人に親切にしたり、人のために損得抜きで行動するなど他者を思いやることでも分泌されます。
このように他者を思いやって接することで、「オキシトシン」の好循環を起こさせ、人との距離を縮めるキッカケにすることができるかもしれません。
さいごに:心理カウンセラーに相談してみる
もし根本的に自分を変えたい、人に心を開けるようになりたいと思うなら、心理カウンセラーにカウンセリングを受けることをお勧めします。
カウンセリングを受けることで、以下のような結果を期待できます。
- まずは今あなたが抱えている悩みを聞いてもらって、あなたの悩みに共感してもらう。
- あなたがなぜ人に相談できないのか原因を知ることができ、原因がわかれば修正する方法もわかる。
- カウンセラーと信頼関係を築くことで、あなたが幼い頃に足らなかった人との関わりを埋め合わせてもらえる。
もちろんあなたとしては人に相談するのは嫌でしょうが、相手はプロなのですからカウンセラーに任せてみましょう。
あなたの生き辛い今の状況から脱出するための手助けをしてくれるハズです。